コンビニ売上高8月も減少 タスポ効果一巡、季節商品不振
日本フランチャイズチェーン協会が25日発表した全国主要コンビニエンスストア11社(既存店ベース)の8月売上高によると、前年同月比5.5%減の6584億円と3カ月連続で前年実績を下回った。新規店を含む8月の全店ベースの売上高も店舗数が2.2%増加したにもかかわらず、同2.9%減の7128億円と2カ月連続でマイナスを記録した。
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200909260018a.nwc
来店客数も減少しており、8月は既存店ベースで1.7%減と2カ月連続のマイナスとなった。
昨年7月にたばこ自動販売機用成人識別カード「タスポ」が導入され、カードを持たない人が来店する「タスポ効果」が一巡したことが響いた。
また、天候不順も悪化に追い打ちをかけた。長雨や日照不足、台風の接近などで夏場の稼ぎ頭であるアイスクリームやソフトドリンク、冷やしめんなどの季節商品の販売が振るわず、平均客単価を押し下げた。平均客単価は既存店が3.8%減、全店でも3.4%減と既存店・全店ともに9カ月連続のマイナスだった。
◇
【予報図】
■独自商品・店舗戦略カギ
消費不況で百貨店やスーパーなどの他業態が前年割れを続ける中、流通業界の“勝ち組”といわれてきたコンビニの失速が一段と鮮明になってきた。タスポ特需の喪失や天候不順という要因もあるが、景気低迷を背景にした消費者の節約志向という逆風がコンビニに強く吹きつけているためだ。厳しい逆風を乗り越えるには、コンビニ各社が特徴ある商品・店舗戦略を打ち出せるかにかかっている。
ファミリーマートは、低温管理で従来の弁当よりも消費期限が長いチルド弁当を今秋のいち押し商品と位置づけている。2007年から販売を開始しているが、今秋から販売エリアを全国に拡大する計画だ。低温管理をいかし、「これまでのコンビニ弁当では難しかった刺し身や生野菜を使用したメニューを増やす」(赤荻達也商品本部デリカ食品部長)と意気込む。
また、セブンーイレブン・ジャパンも今秋に発売する商品の目玉としてチルド弁当を位置づけ、拡販を目指す。サークルKサンクスでは、スイーツの販売を強化し、今秋以降はバウムクーヘンやフィナンシェなど常温で管理するタイプの焼菓子・半生菓子の商品を拡充する。若い女性を顧客層に取り込み、焼菓子・半生菓子の今年度売上高は前年比70%増を目指す。
消費者のコンビニ離れが顕在化する中で、コンビニ業界では集客力の向上に向け、おにぎりの値下げ販売をはじめとする商品の値下げや割安なプライベートブランド(PB)開発なども加速しそうな気配をみせている。
今秋以降、経営環境が悪化する中でコンビニ各社の実力が一段と試されることになりそうだ。(松元洋平)
スポンサードリンク