“タスポ効果”でコンビニ3社の売上・利益が過去最高に
大手コンビニエンスストア4社の平成21年2月期決算(単体)が13日、出そろった。たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」の昨年7月の全国導入で、カードを持っていない人の来店が増える“タスポ効果”により、セブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートの3社が、チェーン全店売上高、営業利益ともに過去最高を更新した。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090413/biz0904131934007-n1.htm
ただ、7月にはタスポ効果は一巡し、成長の鈍化は避けられない。消費不況が深刻化する中、値下げなど新たな集客作戦を急ぐ構えだ。
13日に決算発表したローソンの新浪剛史社長は「タスポ効果がこんなにあるとは予想もしていなかった。(既存店べースの)売上高が約5%も跳ね上がった」と述べた。
同社の前期の既存店売上高は前期比6・5%増。タスポ効果がなければ、1~2%増の低成長だった計算になる。
消費低迷で百貨店やスーパーなど他業態が不振に陥る中、コンビニは“独り勝ち”の様相だ。たばこだけでなく、他の商品も購入する「ついで買い」が、売り上げを押し上げた。さらに外食を控える消費者の節約志向が追い風となり、得意とする弁当や総菜の販売も好調だった。
タスポの押し上げ効果が剥落(はくらく)する22年3月期は、セブンが全店売上高で4・0%増、ローソンが2・5%増を予想し、伸びは大きく鈍化する見込みだ。
このため、各社とも客足をつなぎ止めようと懸命だ。セブンは今月14日から洗剤や歯磨き粉など31品目を平均15%値下げするほか、ファミリーマートも一部のおにぎりを値下げした。ローソンは、105円の低価格の総菜類を14日から発売する。
またファミリーマートは今秋からイオンの電子マネーを導入。サークルKサンクスは、フライドチキンなど店内調理の強化を進めるなど、特徴の違いを打ち出すことで、「脱・タスポ」を急いでいる。
値下げは定価販売が中心のコンビニにとって、収益力の低下につながる。このため、「(これ以上の値下げの)考えはない」(セブンの鎌田靖執行役員)、「品ぞろえを豊富にすれば単価は維持できる」(新浪社長)などと、単なる値下げ戦略とは一線を画す。
ただ、消費不況の進行でスーパーや量販店など他業態で激化している値下げ合戦に、コンビニが巻き込まれる懸念はぬぐえない。
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