【株価が語る】ローソン 「不況に強い」の評価は続くか
株式相場の低迷が続く中で、コンビニエンスストア大手のローソン株価が比較的、値を保っている。
今年こそ4000円台で低迷しているが、一昨年末から2月16日までの騰落率を見ると6.6%と高い水準を維持。日経平均株価が同じ期間でほぼ半値に沈んだのに比べると底堅い水準だ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090219/186585/
低価格業態が好調
ローソンだけではなく、コンビニ大手の株価は概して市場から高評価を得ている。下の表は日経株価指数300の採用銘柄の一昨年末から2月16日までの騰落率をランキングしたものだ。ローソンは8位、ファミリーマートは下落率が2.9%にとどまり17位につけている。300社中285社が株価を下げている中で、2社の健闘は目立つ。
背景の1つには、“タスポ効果”で業績を大きく伸ばしたことがある。顔写真付き成人識別カード「taspo(タスポ)」がなければ自動販売機でたばこが買えなくなり、作成を面倒がる愛煙家がコンビニへと流れた。ローソンの2009年2月期の売上高は3520億円と前期比16.9%増える見通し。純利益は同8.1%増の239億円と過去最高益を更新する。
日本フランチャイズチェーン協会の調査によれば、コンビニ11社で既存店売上高はタスポの導入が拡大してきた昨年5月を境に前年同期に比べ増加に転じた。2000年以降、ほとんど前年割れが続いていたのに比べ、目覚ましい成長と言える。特に、昨年7月には猛暑で飲料の売り上げが伸びたことも貢献し、前年同期比11.7%増となった。2ケタの伸びは、調査を始めた1998年12月以来、初めてだ。
景気悪化もかえって好影響を及ぼした。「消費者が外食を控えるようになり、以前にも増して中・内食需要が高まった」(ゴールドマン・サックス証券の河野祥アナリスト)ため、コンビニが再び見直されているからだ。
特にローソンにとっては、消費者の生活防衛意識は追い風となった。生鮮食品や雑貨などを税抜き100円の安さで販売する「ローソンストア100」を順調に拡大しているからだ。
もともと、子会社のバリューローソンが展開していた業態。昨年1月末には73店だったが、昨年9月に連結子会社化した九九プラスが自社ブランド「ショップ99」からの転換を進め、今年1月末には475店と拡大した。2011年度には、両社合わせて1200店に増やす。ローソンストア100の既存店売上高は昨年7月以降、対前年比で10%以上の伸びが続いている。
100円自社ブランド商品拡大
支持を受け、ローソンストア100で販売してきた100円のプライベートブランド商品「バリューライン」の拡販も進めている。昨年5月には全国の通常「ローソン」でも取り扱いを開始。現在、地域ごとに50~70品目まで増やしている。バリューライン全体の品目数は300品以上で、2010年度中に1000品目まで拡大する。
ただし、気になるのが“タスポ効果”の持続力。昨年、底上げ効果の出始めた5月以降は既存店売上高の伸びが鈍る懸念があるが、大和総研の津田和徳チーフアナリストは、「増益率は落ちても減益にはならない」と見る。
騰落率ランキングでは、ユニクロのファーストリテイリング、低価格家具のニトリも上位につけ、不況をバネに業績を伸ばす企業が目立つ。ローソンもこれらと並ぶ「不況に強い流通業」としての評価が続くのか。真価が問われるのはこれからだ。
2008年2月23日号18ページより
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