『タスポ』来月からスタート 未成年の喫煙者『買う方法いくらでも』
たばこを自動販売機で購入する際に必要となる成人識別ICカード「taspo(タスポ)」の運用が6月から、静岡県内でも始まる。未成年者の喫煙防止が目的だが、未成年の喫煙者は「たばこを買う方法はいくらでもある」と何食わぬ顔。たばこ店からは「客がコンビニへ流れるのでは」との不安の声が出ている。(静岡総局・古庄英輔、諏訪慧)
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20080527/CK2008052702000206.html
タスポを導入する日本たばこ協会(東京都港区)によると、4月下旬現在、静岡県内の自販機約1万4000台のうち、約1万2000台がタスポ対応となった。県内のタスポ発行枚数は7万7871枚で、推定喫煙者数の約10%に相当する。
タスポ発行には、運転免許証など本人確認のできる書類のコピーが必要。これとは別に「顔認証」で成人かどうかを見極める自販機も、県内に90台以上導入される。協会は「喫煙経験のある男子高校生のたばこの入手先は、8割が自販機」と指摘し、購入の歯止めに自信を見せる。
しかし当の未成年喫煙者からは「コンビニで買える」との声が大勢だ。静岡市葵区の繁華街で喫煙していた男子大学生(19)は「今まで通り近くのコンビニで買う」。15歳から喫煙する飲食店従業員の少女(18)は「20歳すぎの知り合いに買ってもらう」と話した。
これに対し、県内で326店を展開する「サークルKサンクス」(本部・東京都中央区)の広報は「10代と疑われる人の年齢確認を徹底し、身分証明書を所持していない場合には売らないよう、各店への注意を強化する。親のお使いの小さな子どもにも売りません」と強調する。
一方、売り上げの大半を自販機に頼る小売店は、客離れが気掛かり。葵区の女性経営者(61)は「売り上げの8割が自販機。鹿児島や宮崎など先行地域では自販機の売上額が十分の一になったと聞く」と不安顔。自販機をタスポ対応に改修するのに10万円以上かかる場合もあり、同区の男性経営者(67)は「5台のうち2台を撤去する」と話した。
「こどもをタバコから守る会」代表で鈴木内科クリニック(浜松市中区)の鈴木秀樹院長(48)は「先進国で自販機が町中の至る所に置いてある国は少ない。自販機を全廃し、対面販売での本人確認を徹底しないと抜本的な解決にならない」と指摘している。
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