タスポ始動、さて 効果は?
未成年の喫煙防止へ 自販機に認証カード 一層の対策求める声も
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/topics/20080213/20080213_001.shtml
記者のタスポカード
今年から自動販売機でたばこを買う際には成人認証のための「taspo(タスポ)」カードが必要になる。未成年者の喫煙防止効果が期待される半面、健康リスクを問題視する立場からは、さらなる対策を求める声も聞こえる。
(野田正志)
カード発行イベント会場にできた喫煙者の列。taspoは未成年者喫煙防止に効果を発揮するのだろうか=4日、福岡市・天神イムズ前
2月1日から4日間、福岡市・天神の特設会場でタスポカードの申し込み・発行イベントが開かれた。タスポは九州では鹿児島・宮崎両県で3月から、他の県は5月から稼働する。福岡県では2月からカードの申し込みが始まった。
喫煙者の1人である私も列に並びカードを作った。必要なのは免許証、健康保険証、年金手帳など本人確認ができる書類。顔写真を撮って申込用紙に記入し、約一時間でカードを受け取った。喫煙歴50年以上という衛藤憲裕さん(72)=福岡市博多区=は「未成年者が吸ってはいかんからね。(私たちが)少し手間がかかるのは仕方ないよ」と話した。
通常の申し込みは、タスポのホームページ(http://www.taspo.jp/)か、たばこ販売店で入手した申込書に顔写真と本人確認書類のコピーをはり、発行センターに郵送する。約2週間でカードが届く。
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タスポは社団法人日本たばこ協会と、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売機工業会の3団体が中心となり取り組んでいる。たばこを買う未成年者の約8割は自販機を利用しているとされ、これを元から断つ狙いがある。全国約52万台の自販機のすべてが、7月までに順次タスポ対応型に切り替わる予定だ。
カードには、顔写真と、片仮名の氏名、会員番号が記載される。初回発行料は無料で有効期限は10年。年会費はない。自販機の読み取り部分にカードをかざさないと、たばこを買えない仕組みだ。プリペイド式の電子マネー機能もあり、あらかじめ入金しておけば現金なしでたばこを買える。他人に貸したり譲ったりしてはならない。
鹿児島県の種子島では、全国に先駆け2004年5月から成人識別カードが試験導入されている。たばこ協会は「たまり場に落ちている吸い殻が無くなった、などの報告もあり効果は実証できた」としている。だが、種子島警察署によると未成年者の喫煙補導件数は、02年=50件、03年=39件、04年=31件、05年=10件、06年=84件、07年=38件。親や先輩のカードでたばこを買ったケースもあった。タスポの効果は「よく分からない」という。
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未成年者の喫煙は非行などの社会問題であるだけでなく、医療問題でもある。福岡逓信病院(福岡市)で禁煙外来に取り組む立元貴医師は「大人に比べ同じ喫煙量でも依存度と発病リスクが高くなる」と危険性を指摘する。
世界的には、喫煙は個人の嗜好(しこう)ではなく治療を必要とする病気だ、とする見方が広まっている。だが日本ではこうした意識が遅れているという。「タスポは前進ではあるがまだ甘い。未成年への取り組みとしてたばこの価格を上げる、自動販売機を撤去するという対策も考えなくてはいけないのではないか」と立元さんは話している。
=2008/02/13付 西日本新聞朝刊=
2008年02月13日17時52分
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