たばこ購入に必携「タスポ」 山陰両県5月から導入
未成年者の喫煙防止を目的に、ICカード(タスポ)を持たないと自動販売機でたばこを買えない「成人識別たばこ自動販売機」が、山陰両県で5月1日に稼働する。タスポの発行申し込み開始は2月1日。愛煙家にとってまた1つ壁が増えることになるが、便利な機能も盛り込まれている。
http://www.sanin-chuo.co.jp/sumai/modules/news/article.php?storyid=499619045
ICカード「タスポ」(左)。成人識別たばこ自動販売機の稼働後は、タスポをかざして購入する
日本たばこ協会など3団体が、未成年者の自動販売機でのたばこ購入防止のため自主的に行う。タスポは「Tobacco(タバコ) Access(アクセス) Passport(パスポート)」からの造語で、全国に約62万台あるとされるたばこ自動販売機のすべてに適用される。
都道府県の喫煙率などを基に4段階に分け、3月の鹿児島、宮崎両県から順次稼働。県外者が訪れることが多い、東京都や沖縄県などが最終の7月稼働となる。
成人にのみ発行されるタスポの申込書は、タスポのホームページからダウンロードするか、たばこ販売店の店頭に置かれたものを使う。運転免許証のコピーなど本人確認用の書類と、3カ月以内に撮影した顔写真を張り付けて郵送する。手数料、年会費は無料。
約2週間でタスポが届くが、申し込みが殺到した場合は、延びる可能性もあり、日本たばこ産業松江営業所の松本功所長は「3月下旬から4月が申し込みのピークになると思う。できるだけ早く済ませてほしい」と呼び掛ける。
タスポの有効期限は10年。クレジットカード大手のJCBが運営管理する電子マネー機能(ピデル)の搭載も特長だ。現金を持たなくてもたばこが購入できる電子マネーは使い切りでなく、カードに現金を補充(チャージ)すればいつまでも使える。
チャージはたばこ自動販売機で1000円単位、2万円まで可能だが、5年間タスポの利用がなければ失効し、カードの残金は戻らない。しかし、解約した場合は手数料がかかるが、残金は返金される。
タスポ表面に写真と名前が記載される以外、ICチップに記録される情報は登録番号のみ。仮にスキミングされても、住所や電話番号などが知られることはない。ICチップのため、偽造や変造も困難だ。
タスポを使うのは自動販売機での購入時だけで、コンビニなど対面で購入する場合は不要。他人にカードを貸したことが発覚すると、カードは使用禁止で再発行されない場合もあるため、喫煙者、成人としてのモラルは不可欠だ。
松本所長は「タスポの結果次第では、自動販売機の午後11時から午前5時までの販売規制はなくなるかもしれない」と話した。
利用体験 電子マネー活用も簡単
成人識別たばこ自動販売機のデモ機でタスポを使ってみた。すべてにガイドが流れるため、操作に迷うことはない。
現金でたばこを購入する場合。お金を入れると「商品を選んでください」とガイドが流れ、商品のボタンを押すと「タスポをタッチしてください」と案内。読み取り部にタスポをかざすと商品が出てくる。従来よりも、タスポをかざす手間が増えるが、さほど気にならなかった。
次に、お金をチャージする場合。読み取り部付近のボタンを押し、千円札を挿入。タスポをかざし、再度ボタンを押して決定すると完了となる。
電子マネーで購入する操作は簡単で、商品のボタンを押し、タスポをかざすだけ。購入にかかる時間は2秒程度でかなり早い。タスポをかざせば残高照会も可能だ。
申し込み手続きはあるが、タスポを取得できれば便利な機能だと感じた。ただ、電子マネー機能は、地理的要因でネットワーク外になる地域があることや、販売機所有者の判断で導入されるため、必ずしもすべての販売機で利用できるとは限らない。利便性の高い機能だけに、どこでも利用できる態勢づくりが課題だ。
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